■解説文
1914年7月、オーストリアがセルビアに宣戦布告し、ドイツ・イギリス・フランス・ロシアなど主な国が戦争に巻き込まれ、ヨーロッパから世界戦争に拡大しました。オーストリアの皇位継承者がセルビアの青年にバルカン半島で暗殺されたことが戦争の始まりでした。イギリス・フランス・ロシアの協商国(連合国)とドイツ・オーストリアの同盟国が敵対し、日本(14年)やアメリカ(17年)が参戦しました。18年ドイツ軍は全戦線で敗退し大戦は終決しました。この大戦ではじめて戦車・航空機が使用されるようになりました。毒ガスはドイツ軍が使用、戦果をあげることはできませんでした。 日本は東洋における利権獲得のため参戦、中国の山東半島に上陸しドイツ軍を降伏させ、赤道以北のドイツ領南洋群島を占領しました。不況でいきづまっていた日本の経済は大戦で軍需物資の注文が増え、にわか成金があらわれ、製鉄・機械・造船・化学工業などはめざましく進歩をし、資本主義経済は急激に発展しました。都市に人口が集中し労働者が増え、教師・新聞記者・大企業の勤労者など「中間層」も増え、「職業婦人」などの職域も広がり、あらたな社会問題が発生しました。 |