■解説文
アメリカ軍政府の占領政策のもと放置された沖縄は、27年間の長期にわたる異民族支配下におかれ、耐え難い抑圧と犠牲を強いられてきました。軍事基地があるが故のさまざまな被害を被り、そこには人権尊重という精神もなく、時には生きる権利さえも踏みにじられた沖縄県民の悲痛なさけびが日本本土へ届くまで長い時間がかかりました。1972年5月15日、沖縄は「祖国」日本へと復帰しました。それは、平和憲法下において「核も基地もない平和な島」に生まれかわる日のはずでした。しかし、県民の切なる願いは裏切られ、復帰後も米軍基地は居座り続け、「異常な基地の島・沖縄」は依然として存続し、幾多の事件・事故、演習激化による被害は何ら改善されることのないまま、沖縄の苦難の歴史は続いているのです |