■解説文
アメリカ統治時代、住民側の中央政府として「琉球政府」がおかれました。形式的には、立法・行政・司法の三権分立の機構を設置していましたが、実際には「米国民政府(USCAR)の布告、布令および指令に従う」こととされていました。そして、米国民政府長官である高等弁務官(1957年以降)が、実質の沖縄統治の最高責任者でした。 「琉球政府」は米軍の極東戦略に都合のいいように利用され、米国民政府の下請機関にすぎませんでした。当時4階建の行政ビルは、1・2階が琉球政府、3・4階は高等弁務官のいる米国民政府で、屋上には星条旗がひるがえっていたのです。 |