■解説文
米軍が沖縄本島に上陸した当時、字波平(なみひら)の住民が避難していたチビチリガマでは、約140名のうち83名が集団死しています。その約半数近くが幼い子供たちでした。目の前に米軍兵士がせまり、恐怖のなかで一昼夜を過ごした人々は、捕虜になれば残酷な殺され方をすると信じ、自らの手で家族を殺すという行為に走ったのです。 同字のシムクガマに避難して助かった人々と、チビチリガマにいた人々に生活環境などの違いはありません。なぜ死ななければならなかったのか、その背景にあるものは、いったい何だったのでしょうか。 |