■解説文
1937年、日中の全面戦争がはじまると、日本国民は本格的な戦時体制下に組み込まれていきました。「挙国一致・尽忠報国・堅忍持久」をスローガンとしてかかげた国民運動が展開されました。 翌年、「国家総動員法」が公布され、政府は議会の承認なしに、経済や国民生活のすべてにわたって統制を加えることができるようになりました。国民の生活は、食糧・労力・教育など、すべてにおいて軍事が優先となりました。 1939年、「国民徴用令」が公布され、中学生以上の学徒や未婚女性たちが軍需産業へ動員されました。また1940年に、「大政翼賛会」が結成されると、全国くまなく「隣組」が組織され、国民は個としての考えや行動は許されなくなりました。 |