■解説文
読谷村は、その国や地域に脈々と受け継がれている歴史・文化や伝統工芸・芸能等の相互理解を通して外交を進めてきました。これを「文化外交」と呼んでいます。 基地問題などで本村を訪れる日米政府高官を、やちむんの里、歴史民俗資料館、村立美術館などに案内します。なぜ村長室や会議室などで迎えることはせず、村内の文化遺跡、文化施設などで会うのは、まず当地の普遍的な文化を知ってもらうことが狙いです。基地問題に直面している地域がすばらしい文化を持ち合わせた魅力ある地域であることを理解してもらうことができます。基地問題の議題に入る前に相互の歴史や文化、風土を知り、相互理解の上に立って話し合うことが重要だと考えるからです。そのことは、基地問題などを政府高官と交渉をする上でお互いを対等な立場に置き、地元の意向を最大限に理解してもらうことにも結びつくのです。お互いを認めあい痛みを理解しあう中から、諸問題解決の糸口を見つけてきたのが読谷村の外交姿勢の一つである「文化外交」なのです。 |