■解説文
米軍による土地接収は、1952年のサンフランシスコ講和条約締結を前後して、二つの時期に分けられます。米軍は、条約締結前の土地接収をハーグ陸戦法規に基づくものと説明していましたが、実態は明らかに国際法に違反するものでした。 米軍は、沖縄占領と同時に住民を収容所に入れ、居住や農業などに適した広大な土地を軍用地として接収し、これを無償で使用していました。 米軍が囲い込んだ土地は、1945年段階で沖縄本島の面積の182平方キロメートルを占め、米軍が不要とした20平方キロメートルは住民に開放されたものの、1955年段階でも162平方キロメートルは接収されたままでした。 |