税額控除について
所得控除が税率を乗じる前の所得金額から一定の金額を控除するものであるのに対して、税額控除は、税率を乗じて算出した税額(所得割)から一定の金額を控除するものです。
個人住民税の税額控除には、以下の控除があります。
1 調整控除
2 配当控除
3 住宅借入金等特別税額控除
4 寄附金税額控除
5 外国税額控除
6 配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除
1 調整控除
調整控除は、所得税と個人住民税の人的控除額の差に基づく負担増を調整するため、前年の合計所得金額が2,500万円以下の場合に次の算式により求めた金額を所得割から控除します。
控除額
- 合計課税所得金額が200万円以下である場合、1又は2のいずれか少ない金額の5%(村民税3%・県民税2%)
- 人的控除額の差の合計
- 合計課税所得金額
- 合計課税所得金額が200万円を超える場合、1から2を控除した金額(5万円未満の場合は、5万円)の5%(村民税3%・県民税2%)
- 人的控除額の差の合計
- 合計課税所得金額から200万円を控除した金額
調整控除を受けるための手続き
手続きは不要です。申告内容等を基に自動で計算されます。
2 配当控除
株式の配当などの配当所得があるときは、その金額に次の率を乗じた金額が税額から差し引かれます。
控除額
課税総所得金額、土地等に係る課税事業所得等の金額、課税長期(短期)譲渡所得金額、株式等に係る課税譲渡所得等の金額又は先物取引に係る課税雑所得等の金額の合計額 |
1,000万円以下の場合 村民税 |
1,000万円以下の場合 県民税 |
1,000万円を超える場合 1,000万円以下の部分 村民税 |
1,000万円を超える場合 1,000万円以下の部分 県民税 |
1,000万円を超える場合 1,000万円超の部分 村民税 |
1,000万円を超える場合 1,000万円超の部分 県民税 |
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利益の配当、剰余金の分配、金銭の分配、特定株式投資信託又は特定投資信託の収益の分配 (適格機関投資家私募によるものを除く。) |
1.6% | 1.2% | 1.6% | 1.2% | 0.8% | 0.6% |
証券投資信託の収益の分配 (一般外貨建等証券投資信託の収益の分配を除く) |
0.8% | 0.6% | 0.8% | 0.6% | 0.4% | 0.3% |
一般外貨建等証券投資信託の収益の分配 | 0.4% | 0.3% | 0.4% | 0.3% | 0.2% | 0.15% |
配当控除を受けるための手続き
手続きは不要です。申告内容を基に自動で計算されます。
3 住宅借入金等特別税額控除
平成21年1月から令和7年12月までに入居し、所得税の住宅借入金等特別税額控除を受けている方のうち、前年分の所得税から控除しきれなかった額を控除限度額の範囲内で住民税から控除します。
控除額
次の1と2のうちいずれか小さい額が住民税から控除されます。
1.住宅借入金等特別税額控除可能額のうち、所得税において控除しきれなかった額
2.下表の控除限度額
居住年 | 控除限度額 |
平成21年1月から平成26年3月まで |
所得税の課税総所得金額の5% (最高97,500円) |
平成26年4月から令和3年12月まで(注1) |
所得税の課税総所得金額の7% (最高136,500円) |
令和4年1月から令和7年12月まで(注2)(注3) |
所得税の課税総所得金額の5% (最高97,500円) |
(注1)住宅の対価の額または費用の額に含まれる消費税の税率が8%または10%の場合に限ります。それ以外の場合は、平成26年3月までに入居した方と同じとなります。
(注2)令和4年中に入居した方のうち、住宅の対価の額または費用の額に含まれる消費税の税率が10%かつ一定期間内に住宅の取得等に係る契約を締結した場合は、平成26年4月から令和3年12月までに入居し、(注1)の条件を満たす場合の控除限度額と同じとなります。
(注3)令和6年以降に建築確認を受ける新築住宅のうち、省エネ基準に適合しない住宅は控除対象外となります。
住宅借入金等特別税額控除を受けるための手続き
- 控除初年度の方は、沖縄税務署が設ける署外申告会場(入場整理券が必要)で確定申告をしてください。
- 控除2年目以降の方で給与所得の方は、会社の年末調整の際に税務署から届く「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」を提出してください。事業所得等の方は確定申告をしてください。
4 寄附金税額控除
前年中に次に掲げる寄附金を支出し、合計額(寄附金の合計額が総所得金額等の合計額の30%を超える場合には当該30%に相当する金額)が2,000円を超える場合には、その超える金額の10%(県民税4%、村民税6%)を所得割から控除します。
1 都道府県、市町村又は特別区に対する寄附金(ふるさと納税)
2 沖縄県共同募金会又は日本赤十字社沖縄県支部に対する寄附金
3 沖縄県又は読谷村の条例で定めるもの(※沖縄県の条例で定める寄附金に係る控除率は4%、読谷村の条例で定める寄附金に係る控除率は6%です。沖縄県の条例と読谷村の条例の双方に該当する場合のみ控除率は10%です。)
都道府県、市町村又は特別区に対する寄附金(ふるさと納税)の控除額
次の1.基本控除額と2.特例控除額の合計額(※ワンストップ特例制度を利用した場合は3.申告特例控除額が加算されます)
1.基本控除額
(寄附金額-2,000円)×10%
2.特例控除額(調整控除後の所得割額の20%が上限)
(寄附金額-2,000円)×(90-X)%
課税総所得金額(人的控除差調整額控除後) | Xにあてはまる割合 |
~1,950,000円 | 5.105 |
1,950,001円~3,300,000円 | 10.21 |
3,300,001円~6,950,000円 | 20.42 |
6,950,001円~9,000,000円 | 23.483 |
9,000,001円~18,000,000円 | 33.693 |
18,000,001円~40,000,000円 | 40.84 |
40,000,001円~ | 45.945 |
3.申告特例控除額(ワンストップ特例制度を利用した場合のみ)
(2.特例控除額)×X÷(90-X)
(※3.申告特例控除額のXは課税総所得金額が900万円超場合の割合は33.693です)
ふるさと納税の寄附金限度額の目安
ふるさと納税の特例控除額は、調整控除後の所得割額の20%相当額が限度とされています。
限度額の目安を求める算式
調整控除後の所得割額×20%÷(90-X)%+2,000円
なお、本村HP内にふるさと納税限度額や村県民税の試算システムがありますので、こちらもご利用ください。
↓↓
http://www.vill.yomitan.okinawa.jp/soshiki/zeimu/gyomu/zeikin/kakutei_shinkoku/4811.html
寄付金控除を受けるための手続き
・税務署へ確定申告をすることで、所得税の寄附金控除と村県民税の寄附金税額控除の両方を受けることができます。村県民税の寄附金税額控除のみを受ける場合は、読谷村へ村民税・県民税の申告をしてください。
・申告の際には、寄附金受領証明書等が必要です。
・年末調整済みでワンストップ特例制度を利用している方は確定申告等をする必要はありませんが、確定申告をされる場合(給与以外の収入がある、医療費控除等の控除の追加があるなど)はワンストップ特例は無効となりますので、ふるさと納税分も寄附金控除で確定申告をする必要があります。
5 外国税額控除
外国で得た所得について、その国の所得税などを納めているときは、所得税と復興特別所得税、県民税および村民税の控除限度額の範囲内において、次の1から3の順で控除されます。なお、1から3によっても控除しきれないときは、3年間の繰越控除等が認められています。
- 所得税と復興特別所得税から控除
- 1で控除しきれないときは、県民税から控除
- 2で控除しきれないときは、村民税から控除
控除限度額は、次のとおりです。
- 所得税の控除限度額=その年分の所得税額×その年分の調整国外所得金額÷その年分の所得総額
- 復興特別所得税の控除限度額=その年分の復興特別所得税額×年分の調整国外所得金額÷その年分の所得総額
- 県民税の控除限度額=所得税の控除限度額×12%
- 市区町村民税の控除限度額=所得税の控除限度額×18%
外国税額控除を受けるための手続き
確定申告をしてください。
6 配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除
一定の上場株式等の配当等の所得に対しては道府県民税配当割として、配当等の支払の際、他の所得と区分して5%の税率による分離課税が行われます。また、源泉徴収を選択した特定口座内の上場株式等の譲渡に係る所得に対しても、道府県民税株式等譲渡所得割として、他の所得と区分して5%の税率による分離課税が行われます。(なお、非課税口座内の少額上場株式等に係る配当等の所得や譲渡所得は非課税とされています(NISA)。)
上記の配当等の所得や譲渡に係る所得については、申告をしなくてもよいこととなっていますが、申告をした場合は、所得割で課税され、所得割額から控除されます。
区分 | 村民税 | 県民税 |
配当割額又は株式等譲渡所得割額 | 3/5 | 2/5 |
この記事に関するお問い合わせ先
税務課
〒904-0392 沖縄県中頭郡読谷村字座喜味2901番地
電話番号:098-982-9206
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更新日:2024年12月16日