読谷山花織の特徴
浮きだす花々
色糸で浮き出す幾何学模様は花のように美しくい。平面の布にいつくもの花々が可憐に咲き乱れているかのようだ。かつて読谷山花織の手巾は「ウムイ・ヌ・ティーサージ(思いの手巾)」と呼ばれ、愛しい人に想いを込める、あるいは旅立つ肉親のために安全を祈って織ったロマン伝わる織物だった。紋柄によって、例えば銭花(じんばな)がお金をかたどった模様で幸福になりますようにという願い、扇花(おーじばな)が末広がりの扇型を写した形で子孫繁栄の願い、風車花(かじまやーばな)が97歳になると沖縄では風車を配る習慣から長寿の願い、というような意味が込められている。