VILLAGE YUNTANZA

01 | 農業と環境がつながるデザイン

伊波 克典

伊波 克典

それは資源を巡る紛争から始まった。
「沖縄の過去、現在、未来の出来事を米国側は実際どう考えているのか。それが米国の短大で学んだきっかけです」。穏やかな表情だが開口一番、伊波克典さんは自信をみなぎらせてこう言いきった。「資源を巡る紛争を防ぎ世界がバランスよく動くためには、沖縄も持続可能な発展をしていくことが大事です。
そこで出会ったのが『エコロジカル・フットプリント(エコフット)』。エコフットとは私たちの消費行動を支えるための生態系サービスの総量を数値化する方法です。それを『バイオキャパシティ(地球が1年間に生み出す生態系のサービスの供給量)』と比べることで地域の持続可能性を計るのが私の仕事です」。

01 | 農業と環境がつながるデザイン

人と人が近く村民の生活を全部見渡せる。
「読谷村の魅力は、人と人が近いということ。そして村民の生活を見渡せることですね。
しかし、確かにひとの繋がりはありますが、点と点が分断しているのではないか。それを繋げることができるのは、じつは村外からの人のような気もします。点と点をつなぐ専門家が必要ですね」。鋭い意見を出す伊波さんだ。

01 | 農業と環境がつながるデザイン

環境と農業を“新しいデザイン”でつなげる。
「デザインは社会や価値観も変えます。例えば、読谷村は“影”が少ない。 植樹でつくった“影”をデザインすることで読谷村に対する人々の意識も変えられます。また村の地形と季節ごとの風の流れを意識した立体感のあるグランドデザインも面白いのでは」。さらに話をすすめる伊波さん。「帰国当初、自分が信じていた研究のエコフットを農家の方に伝えきれませんでした。農業と環境問題を分けていたんですね。農業はバイキャパシティを支えています。将来的には、エコフットと農業を物語性のある“新しいデザイン”でつなげ、発信していきたいですね」。伊波さんは現在、自らも“トルコギキョウ”の栽培にも取り組み、農業とも直に関わっている。